眠れずに見上げた空に光る

 

眠れずに見上げた空に光る 流れ星飽きもせず眺めてた 

 

ああ,これわたしだって思った。

V6 「walk」

ずっと好きで今まで何度聴いたかわからないくらいだけれど,こうやって自分を映し込むことはなかった。このときも特に意識して聴いていたわけではないのに,ふとこの歌詞が耳に飛び込んできて,たぶんその情景を想像して,あ,この景色知ってるってなったのだと思う。

わたしも星を飽きもせずに眺める。そう,「飽きもせず」っていう言葉に,感覚に引き寄せられた。飽きもせずにずっと,眺めていられる。あっという間に時間が過ぎる。夜が深くなる。夜の空を見上げるのは寝る前で,まだ眠りたくないから窓を開けて星を,雲を,月を,金星を眺める。

流れ星じゃなくてその場で瞬いている星だけれど。でも一度,星が流れたことがある。この「僕」が見上げている空にはたくさんの流れ星が見えるのかなって思ったけれど,もしかしたら流れ星が通ったその場所をずっと眺めているのかもしれない。

 

個人的に,V6の楽曲の内側に入って歌詞を聴くことはあまりないのだけれど(これは意図してそうしているわけでもなくて,「V6のメンバーである彼ら」が歌っているものとして自分とは切り離して聴くので投影することはなかったということ。アーティストによっては自分の言葉のように歌詞をなぞる楽曲もある),このときにはそうなっていた。今まで気に留めていなかった言葉が,その瞬間,ぐっと迫ってくるということはよくある。不思議だけれど。

「僕」には同じ流れ星を眺めているといいなと思える「君」の存在があって,その世界は繋がっていることを流れ星が教えてくれるけれど,わたしは自分だけの世界。わたしにとっての空であり月であり星だったりする。金星だって。贅沢。

 

今日は眠れない夜ではないけれど,星を眺めよう。何も考えずに。その時間が好きだから。