NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」

 

一年間の習慣というのは恐ろしいもので2015年最初の日曜の夜8時も大河ドラマを観て過ごしました。

 

官兵衛おもしろかったなあ。最終回は後半,家臣団に負けず劣らず泣きっぱなしだった。思えば敵方の領地に立ち入った万吉を母親が諭すところから泣いてたし,官兵衛と松寿丸が人質に捕られたときに秀吉に心情を吐露する大殿や光にも泣いた。泣いたからよかった,というのでは決してなくて,それほど入り込んでいたということなのだろうなと。戦国時代を駆け上がった軍師の話だけれど,人と人との関わり,繋がり,そういったものにより焦点が当てられていたように思う。その最たるものが家臣団で。兜を貰い受けた善助の表情が最終回の止まらぬ涙の始まりでした。だって善助一番長いもん!川に落ちてたもん!武兵衛のまわりうろちょろしてたのに!

 

おかださんはもう官兵衛にしか見えなくなっていた。中国大返しがピークかと思いきや終盤さらにパワーアップして暴れまくってた。ふんぞり返ってた。じいさん怖すぎ。でも初めて自分の意志で天下を取りに行く如水のギラついた顔にこちらまでわくわくした。結果はわかっているけれど家康に潔く負けを認めたのはそうきたかあと思ったし気持ちよかった。歴史だけれどあくまでドラマ。じゃなきゃ,官兵衛は壁なんか走らない。いくら幽閉前の動ける最後だからといって大河であんな大回りを,師範を見るとは思わなかった。

 


 

官兵衛が始まるにあたって小説を含め関連本をいくつか読んで,大まかな史実や有名なエピソードは知っていたので,こうきたか!とかあれを見たかったのに!とか俄か知識で感想持っていたけれど,本編だけでは終わらない。Twitterに流れる語られなかった史実,背景,異なる解釈,エピソード,あとつっこみ。私も思っていたけど結構つっこみどころあったよね,それも楽しかった。そしてきわめつけはこれ。

 

 

ご本人と一緒に観る大河ドラマ!楽しすぎるでしょ!

あともう一人のご本人,すなわちおかださんの官兵衛像も色々なところで知ることが出来たのもよかった。本によっても官兵衛の描き方,捉え方は様々だったけれど,振り返ってみればおかださんが演じた官兵衛の人生ははっきり三段階に分かれていて,そこには明確な意図がありだからこそ九州での如水無双に拍手喝采し,死を目前にした如水に涙したのかなと。一年あったとはいえ,若い頃と全然違うもんなあ。官兵衛のまわりの人も存在感が強く濃い人物ばっかりだった。秀吉を始め,家康との探り合いに潜む緊張感もぞくぞくしたし,荒木村重の再登場と立ち位置も予想していなかっただけに展開が楽しみだった。恵瓊さんも人気だったね。そんな濃厚な人物がいっぱいいたわけですが,それでもやっぱり官兵衛が,如水が一番だった。特に剃髪してからの凄味大好き。おかださんすごいなあとありふれた感想。私はおかださんの眼で見せるお芝居がとても好きなのだけど,如水も言葉はなくてもその表情で,眼で,口元で見せる何かが,零れてしまう心情に何回もぞくりとした。あと涙がとても綺麗。

 


 

V6で言えば,コンサートこそなかったけれど,ト二センのお兄ちゃんたちが大河主演すごいねって嬉しそうに話していたり,いのはらさんがお菓子持って現場に行ったり,剛くんが大河での演技について聞かれたり(最近,おかださんが俳優としての剛くんを語ることが多いよね,いいなあと思う),健くんが最高レートで録画していたり,みんながおかださんの大河主演を見守っている様子が伝わってきてほんといいグループだなあと思うことがたくさんあった。それだけじゃなくて,おかださん自身もV6としての活動を大事にしようと意識していたのかなとanan新連載を読んで改めて。シングル2枚発売に音楽番組出演。あの家衡を演じてきたのにそんな余韻まったくなくきゅるきゅるしていた三宅さんの横で現代服を着た官兵衛が座っていたこともあるけれど,それでも今年は音楽番組も多くて踊って踊りまくってそこに信念みたいなものを感じた。おかださんの立派な髭のジャケ写や映像を目にするたびに懐かしく思うのだろうな。大河主演がいるってすごいなあ(V6だけじゃないけれど)。しかしここで思い出す2014年の名言。「オカダはオカダだ」「オカダの三文字につきる」,これですよ!三宅さん天才!"岡田准一"という名に大きなものを感じる今日この頃ですが,グループでいるときのオカダさんを見るこちら側の感覚はまさしくこれなんじゃないかと思うのです。健くん大好き。メンバーのことを「大好きな人たち」というおかださんも大好き。

 

高橋一生さんがゲストだった今日のスタジオパークからこんにちはを観て官兵衛を懐かしく回想していました。それにしても一生さんめちゃくちゃ素敵だった。

髭を剃ったら官兵衛さんがいなくなった,というのを読んで私も寂しくなったけれど,藤の花を背に立つ如水を見たラストは本当によかったし,いいドラマを観たなあという充実感と幸せな気持ちに包まれた。あの終わり方ずるい。でも本当に楽しい一年間をありがとうございました。