8/12

 

昨日、日付が変わって"ああ、あの日から一年が経ったんだ"ということに気が付いた。

もう一年、早かったな、うん。そして今、この現状。

 

直後の半年はMICHAELだライブだと戸惑いながらまだ続きにいたような感覚だったけど、この半年は映画舞台映画舞台、ライブはメンバーが関わっているものには行ってないから実感がないままで。ROCK AND READには泣いたけど。あとから理解が追い付いた。あ、あとラーメン。

 

あの日武道館で見た景色は今もすごく鮮明に覚えていて思い出せるはずだけど、思い出さないようにしている。それを蘇らせてしまうのが怖いというか。なんだろう、開けてはいけない箱なのか。DVDは観たのだけど。一回だけ。でもなんか自分がいた空間とは別物のような気もして、それ以上は観られない。あの日私が観ていた景色じゃないし、DVDを観た今でも記憶に上るのは自分が観た景色だから。壊さずに触れずに残しておきたいのかな。

とかそんなことを考え始めたら、SOPHIAを聴けなくなった。武道館直後は本当に聴かなくなって、だけどかなり沈んだときに聴きたくなったのはいつも聴いていたSOPHIAの曲で、しばらくひたすらマテリアルを聴いてた。あのアルバムはほんとに。自分で内にこもっているのわかっているのに痛みを感じたくなって何度も繰り返す。

こないだnothingをイヤホンで聴いたらベースがものすごく響いてきてベースの音ばっかり追いかけていて、こんなにベース聴こえてきたっけって驚いたけど、泣きそうになった。私、SOPHIAのベース好きなんだよ。ベースとドラムが心地よかった。

 

やっぱり活動がないと新しいことがないわけだから。日々の中でSOPHIAの曲が好きだなあと思うことは少なくないし、ライブ行きたいと思うこともあるし、特に夏はね、SOPHIAは夏だから。あの日最後にシシツバという言葉が出ただけでもうだめだったけれど。でもこの現状はこれで受け入れているというか、積極的に再開を待っているわけではない、と言ってしまったら冷めているように聞こえるけれど。

でも実際、この状況を見て何かが動いているようには(少なくとも伝わるかたちでは)思えないし、だから少し遠いところにあるままで。

 

と思っていたら、ベストですか。しかもユニバーサル。しかも抜粋。そしてタイトル。

これは五人の総意なのかな、それこそ積極的に話は進められたのかな、だって15周年でシングルもカップリングも出したところなのに。しかもあのときは都を待っているときで、その中でのアニバーサリーで、新譜は出ないけれどベストを出す、そういう重みをとても感じたから。

あー、まとまらなくなってきた。活動休止中なら、無理に何かを出す必要はないと私は思うわけで。SOPHIAとしての"点"を打っておきたいのかな、SOPHIAの旗を降ろさないでいることを示すために。今思えば、クリスマスのMICHAELライブはかなり焦っていたのだろうな、本人も口にしていたけれど。形は違えど、ベストもその延長のような気がする。SOPHIAというかたちが活動という意味ではなくなってしまった今、その空白に少しでも何かを、目に見えるかたちで置いておきたいと思っているのは本人なんじゃないかな、なんてことを勝手に思ってみたり。

 


 

部屋を整理して、SOPHIAのCD、DVDを改めて並べ直したらたくさんの量になってそれはやっぱり嬉しかった。今後新譜が増えることはあるのかな、あったらいいな。

いつも思ってしまうことだけど、20周年を前に一度歩みを止めることを選んだバンドと、期間限定から始まって、一度は辞めることを考えていた人が今や積極的に20周年、メンバーのことを口に出しているグループと、一度は解散してそれぞれ違う道を歩んでいた人たちが再び集まって、続けることを伝えてくれたバンドと。比べるわけじゃないけれど、色々なかたちがあるなって。メンバーの関係性とかそういうものだけじゃないことがずっとずっとたくさんあるはずで。

 

この先どうなるかなんてわからない。またライブに行けるのか、曲を聴くことができるのか。でも事あるごとにSOPHIAの曲を思い出して聴いたりするだろうし、それは聴いてきた時間の長さでもあるのだろうなと。もはや好き嫌いとは別の次元で、私の人生に組み込まれてしまっている感覚。

 

日付が変わって今日8/13は三年前にSOPHIAが復活した日。そして二年後、復活した日の一日前で立ち止まった。

 


 

一年前のあの日は雨が降っていた。武道館の中にはたくさんのヒマワリが揺れていた。メンバーがいないステージを囲んで泣きながら歌った月光は今も特別。