アニバーサリーを祝うということ

 

20周年すごい。すごいと言いながらふと気付いたことがある(\なーにー??/)(学校へ行こう!をいまだに引きずる)。それは,わたしにとってアニバーサリーを祝うことが初めてだということ。アニバーサリーを経験することは初めてではない。でもそれまでの年月を振り返りいまに思いを寄せその意味を噛み締めながら一緒に祝う,という経験をしたことはなかった。

 

初めてアニバーサリーを経験したのはSOPHIAの10周年。ライブに行った。でもアニバーサリーだという感覚はほとんどなかった(ように思う)。なぜなら,これがわたしにとって初めてのSOPHIAのライブだったから。SOPHIAを聴くようになって一年足らず。最新アルバムは聴いていったけれど,「蜘蛛と蝙蝠」のイントロでの盛り上がりには???だったし後ろから聞こえてきた「リトクラ」にも???だったしそもそも何のアイテムかもわからないまま周囲の様子からその重要性だけを察知してヒマワリの造花を探して購入し挙句の果てにフライングでBelieveで手に持つ始末。だいぶ経ってから,それこそわたしもファン歴そこそこ長くなってきたなあ思う頃になってふと始点を思い出したときに「そういえばあれってアニバーサリーだったんだ…!!」と驚いたことがある。MCでも10年を振り返る話はしているはずなのにほとんど記憶にない…。でもそういうことなんだよね,だからわたしはSOPHIAの10周年を祝ったという体感は無いに等しい。20周年は,祝うことには何の問題もないし20周年であることに間違いはないのだけれど,そういう状況ではない(今年の話)。何事もなかったように過ぎゆく20周年。というわけでもなかったけれど。まつおかさんの言葉。10月2日。もういまは音楽に携わっていなくても,別のバンドで活動していても,デビュー日というものはその人にはひとつしかないもので,そのデビュー日を一緒に経験した人が変わることは一生ないんだよな,ということをその日考えていた。

それにしても10年ってまだまだ短い。たぶん,これはV6の10周年と20周年の差が大きいことに起因していると思う。2005年若いな!!って思うから10年なんてまだまだ!と思ってしまうけれど,SOPHIAの10周年ってもうある程度落ち着いていたように見える。ちょうどわたしがファンになった頃が移籍をした時期と重なっていて,知らない時期=若くてまだまだとがっていた時代,が完全に分断されているから,実際は数年しか違わなくてもわたしにとってのスタートではもう若さだけではなかったんだよね。まあ,メンバーの年齢によるところも大きいだろうけれど。だからいまだにSOPHIAとV6の活動が噛み合わない。ANSWERとOrangeが同じ2005年発売って混乱する。同じデビュー年なのに。トモ以外の4人と坂本さんは同じ年齢なのに。

 

ちなみにSound Scheduleも2011年にデビュー10周年を迎えているしライブにも行っているけれど,なんせその年は再結成された年だからそれどころじゃない。わたしもこの年初めてライブに行っているからそれどころじゃない。10周年だけれど半分は解散していたからそういう感じでもない。でもサウスケも来年15周年なんだよなあ,長いよなあ。SOPHIAは15周年もアニバーサリーとしてアルバムを発売したけれど,この年は本当にそれどころじゃなかった。この年だったんだよなあ。

 

だから,アニバーサリーを祝う,というのはV6の20周年が初めての経験なわけで。しかもびっくりするくらいに次々とイベントが打ち上がる。様々なところで20年間が振り返られ語られる。思いを馳せずにはいられない。たとえわたしがここ数年のファンだとしても。やっぱり10年と20年じゃ重みが全然違うのかな,単に倍じゃないのだろうな。比較はできないけれど。何となくだけれど,もし彼らの20周年を祝っていたのなら自分自身の10年を振り返っていたかな。楽曲とともに。いまもわりとそんなところあるけれど。やっぱり,わたしが過ごしてきた時間に深く入り込んでいるから。彼らの楽曲は。

V6の20周年は驚きがたくさんで嬉しいことがたくさんでとてもあたたかくて20年の重みを感じるものでとても優しくて。メンバーが重ねてきた20年という月日に思いを寄せたり,長いファンの人はみずからの人生を振り返ったり彼らがそこにいた時間を思い出したりしたのかな。20周年の過ごし方というのは人それぞれだけれど,間違いなく言えることは,V6が20年目のいまも活動しているからこそアニバーサリーを過ごすことができるということ,祝うことができるということ。そして20年目の先を,見ることができるということ。次に起こるものを楽しみに待つことができるということ。素敵だなあ。

 

音楽の良いところは,たとえ活動が継続されていなくても,一度かたちになってこの世に出された楽曲は手に入れさえすれば永遠に聴くことができるということ。作品は存在し続ける。

 

 

*   *  *

 

SOPHIAはわたしに「この世界に生きること」を教えてくれた。V6は「人を信じる」ということ。Sound Scheduleは…きっと,「未来は誰にも予期できない」ということ。